弁護士・司法書士・行政書士・社労士、退職代行を依頼するなら誰がおすすめ?

退職代行

弁護士をはじめ司法書士や行政書士、社労士といった法律の専門家が、退職代行を対応してくれる場合があります。ただ、普段、これら専門家の方々と付き合いのない一般の方は、実際、それぞれ何が違うのかイメージできないのではないでしょうか。

この記事では、それぞれの士業の特徴、退職代行を依頼したときの違いについて解説します。その上で、どのタイプに依頼するのがよいかも解説しています。

弁護士・司法書士・行政書士・社労士、それぞれどんな専門家?

弁護士・司法書士・行政書士・社労士とは、それぞれ何が専門でどのような権限をもっている専門家なのでしょうか。各専門家の概要を把握することで、「結局退職代行で何ができるのか」もイメージしやすくなります。

以下、1つずつ簡単に解説します。

弁護士

高い法律知識をもち、法律に関わることなら相談から訴訟まで何でもこなせる専門家です。その知識や交渉力を武器に、離婚・相続などの家庭の問題から刑事事件まで、依頼者を守るために法律に関わる全ての案件を対応します。

退職代行については、他の3つの専門家なら対応できるのに弁護士ではできない、といったことはありません。

司法書士

司法書士の主な仕事は本来、法律知識に基づき法務局・裁判所・検察庁等に提出する書類を作成したり、土地や建物等の登記をしたりすることです。なお法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」ついては、140万円以下までであれば、相手に対する慰謝料・未払い金の請求等ができます。

行政書士

行政書士とは官公庁へ提出する書類作成や官公庁での手続きを代行するのが主な仕事です。弁護士や認定司法書士のように、法律に関わる交渉ごとをすることはできません。

社労士

社労士とは労務や社会保険に関わる問題を扱う専門家であり、主な仕事は労務・社会保険に関する申請書類の作成や手続きの代行、就業規則の作成等です。労務のプロフェッショナルとして、企業コンサルティングを行う社労士も多くいます。

一方、特定社労士であれば、会社と労働者の間でトラブルが起こったときに、労働者の代理で「裁判にならないように」問題解決を図るための交渉を行うことができます。ただし請求金額が120万円を超える案件については、弁護士と共同で対応しなくてはなりません。(120万円以下なら特定社労士のみで対応可能)

4種類の法律専門家による退職代行の比較

弁護士・司法書士・行政書士・社労士の4種類で主に異なるのは、「会社との交渉ができるか否か」です。交渉ができない場合、退職代行で対応してもらえるのは「退職したい」という意志を代わりに伝言してもらう程度となります。

そのため会社が拒否した場合には、退職に失敗してしまう可能性も生じてしまいます。言い換えると、交渉ができない種類の場合、法律の知識があるということで退職代行の対応をよりスムーズに進めてくれるものの、基本的には一般的な退職代行業者と「できることは変わらない」わけです。

以上を踏まえて、4つの専門家の交渉可否についてみてみましょう。

弁護士
特に制限なく会社との交渉が可能
司法書士
認定司法書士であれば、請求金額140万円までの交渉が可能
行政書士 ×
社労士
認定社労士であれば請求金額120万円以下までの交渉なら単独で可能。(120万円超は弁護士と共同で行うことが必要)

ご覧の通り弁護士なら制限なしで交渉が可能ですが、その他はできても一定限度の料金まで、となります。

どの専門家も法律的な知識は十分にあると想定されることから、その点は頼りになりますが、退職代行を依頼するなら弁護士が最も安心、というのは明らかですね。

結局、どの退職代行をえらぶべき?

前述したように退職代行の際に、会社と制限なしに交渉できるのは弁護士のみとなります。そのため退職代行を依頼するのであれば、最も安心なのは弁護士というのは間違いありません。

一方で価格をみると、弁護士以外の相場が3~4万円なのに対して、弁護士型の退職代行は基本料金のみで5~6万円、そのほか相談料・成功報酬などの追加料金がかかり、その他のタイプの倍以上の費用となることもあります。仮に基本料金が相場より安くても、その分だけ追加料金が発生することも多いため注意が必要。

お金がかかっても安心に退職代行を頼める弁護士型を選ぶか、安価なその他のタイプを選ぶべきかは迷うところです。

安価だけど交渉も可能、第5の種類「労働組合型」とは?

弁護士などの士業以外にも、労働組合が請け合う退職代行サービス(「労働組合型」)もあります。労働組合は労働者の代理として、会社と交渉することが法律的に認められています。そのため弁護士型と同様に、退職成功率が高いのが特徴です。以下、労働組合型・弁護士型の主な違いを比較してみます。

  労働組合型 弁護士型
会社との交渉
相場 3~5万 5~6万円+各種追加料金
万が一、裁判になった際の対応 できても、弁護士を紹介する程度 法廷に立ってくる

まず会社との交渉について、どちらも可能ですが強いて違いをあげるとすると、未払いの残業代等がかさんだときにより突っ込んだ交渉が可能なのは弁護士型。労働組合型は、退職や有休取得までの交渉なら弁護士同様に可能ですが、未払い賃金等の交渉の可否については業者によって異なります。

とはいえ、「退職したい・有給も取得したい」程度の希望なら労働組合型でも十分です。

料金については表に書いた通り、大きな差があります。労働組合型は弁護士以外の士業と同様に3~5万円程度が相場です。

最後に、たとえばセクハラ・パワハラで会社から損害賠償を請求したい際など、万が一裁判にもつれこみそうなときに頼りになるのは弁護士型です。弁護士型なら、裁判の際に法廷に立ってくれます。たいして労働組合型では、できても弁護士を紹介してくれる程度となります。

コストパフォーマンスが高い労働組合型がおすすめ

当サイトで最もおすすめしているのは労働組合型です。

弁護士型より交渉力等の面で劣るとはいえ、前述したように「退職したい、有給を消化したい、就業規則通り退職金を出してほしい」程度であれば労働組合型で十分です。その上で、料金は弁護士型よりはるかに安くなっています。

セクハラ・パワハラ等を受けているなどして会社側との「裁判も辞さない!」といった強い決意があるなら弁護士型がよいですが、そうでなければ労働組合型をおすすめします。

当サイトでは、労働組合型のなかでも成功率がほぼ100%でメディア紹介の実績も多い「退職代行SARABA」をおすすめしています。料金も24,000円と相場より若干安いのも魅力。即日退職の対応も追加料金なしで可能です。

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まとめ

弁護士・司法書士・行政書士・社労士に退職代行を依頼するときの最も大きな違いは、交渉可否と料金です。弁護士は無制限に会社との交渉が可能で退職成功率が高い一方、費用は5~6万円の基本料金+追加料金がかかります。

たいして、その他の士業について一部を除き会社との交渉はできず、弁護士と比べると成功率が低いです。交渉が可能な一部についても、請求金額の制限があります。料金については3~5万円程度です。

こうしてみていくと、弁護士が一番よいように見えますが、もう1つ検討したいのは弁護士同様に会社との交渉が可能な「労働組合型」です。労働組合型は会社との交渉が可能な上に料金も3~5万円程度と、弁護士なとど比べてコストパフォーマンスが高いのがメリット。そのため当サイトでは労働組合型をおすすめしています。

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