退職代行で会社を辞めるときは、退職届を郵送するのが一般的です。ただ退職届もできるだけ手間なく用意したいですね。
ここでは退職代行で退職届を作成・郵送するときの簡単な方法とよくある質問をまとめて解説しています。
退職届の例文(ほぼ、これ1種類)
退職届は、ほぼ決まった定型文があって変える必要はありません。(サイトによって言い回し等が若干異なる解説をしていることがありますが、気にする差ではありません。)
基本的には上のイメージ通りに書いていただければ結構ですが、以下、1行目からどんなことを書くか簡単に解説しますね。
① | 最初の行に、「退職届」と書きます |
② | 2行目に、最下部に「私儀」と書きます。「わたくしぎ」と読み、「私ごと」の謙遜表現です。「わたしの個人的なことで恐縮ですが」といった意味になります。 |
③ | 3行目以降は、イメージ図にあるように退職する旨・退職理由・退職日を書きます。退職理由については、退職代行を使うときのように自己都合での退職なら他に理由があっても「一身上の都合」で構いません。会社都合のときは「退職勧奨にともない」等の理由を書きます。また退職日については、退職代行業者と相談して決めた日付を書きましょう。 |
④ | 次に退職届を提出する日を書きます。郵送で送る場合は、退職届を作成した日を記入します。 |
⑤ | 次に所属部署(正式名称)と氏名を書きます。氏名の下には押印(シャチハタ不可)をしてください。 |
⑥ | 最後に宛名を書きます。宛名は会社の最高執行責任者とし、会社の正式名称・最高執行責任者の役職・氏名を書きます。 |
以上、退職届の例文について解説しました。
ただし先に言っておくと、これを全て手書きする必要はありません。他に簡単に作成する方法があります。
退職届の簡単な作り方
退職届は方法さえ知っていれば、手間をかけずに作ることができます。書くことは決まっていて、オリジナリティは必要ないからです。特に工夫も必要ありません。
以下、代表的な方法を2つ紹介しますね。
【方法1】無料のウェブサービスを利用する
インターネットには、退職届を作成できる無料のウェブサービスがあります。こういったサービスを使えば、ほんの少しの時間で退職届を準備できてしまいます。
以下、退職日や提出日等の簡単な入力をするだけで、PDF形式の退職届が簡単に作成できるツールです。もちろん、お金は一切かかりません。
あとは作成したPDFをダウンロードして印刷し、押印しさえすれば完了。これなら手間がかからないですね。
自宅にパソコンやプリンタがない方は、スマートフォンにPDFをダウンロードして、セブンイレブンのマルチコピーを利用するのもおすすめ。詳しい方法は、セブンイレブンにマルチコピー機を導入している富士ゼロックスの以下公式サイトで確認ください。
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【方法2】テンプレートを使う
パソコンをお持ちの方は、必要事項がほとんど記入されたテンプレートを使って退職届を作成する方法もあります。テンプレートであれば必要箇所をパソコンで記入できる上、記入すべき箇所も少ないので簡単です。
以下、Word形式のテンプレートを用意したので、必要な方はダウンロードしてお使いください。
とはいっても【方法1】の方が簡単でおすすめです。たとえば紹介したサイトが繋がらない場合など、どうしても使えないときに、【方法2】をお試しください。
封筒の書き方
封筒の書き方もシンプルで簡単。イメージ図にあるように、表面には「退職届」、裏面の左下部に、自分の所属部署名・名前を書きます。
なお退職代行を使って辞める場合は、郵送で退職届を送ることになります。退職届が入った封筒をさらに別の封筒に入れて、そちらの封筒には通常通り宛先の住所等を記載して下さい。
表面の左下には以下イメージ図にあるように、「親展」という文字とそれを囲む四角い枠を赤ペンで書きます。
それから、この封筒には一緒に添え状を入れます。添え状とは、退職届を送ることを書いた伝言文です。以下のような文言を書いた紙(コピー用紙で構いません。)を用意して同封して下さい。
拝啓、貴社ますますご清栄のことと存じ、お慶び申し上げます。
このたび一身上の都合により退職させて頂くこととなりましたので、同封の通り、退職届を提出いたします。ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。 これまで大変お世話になりました。 末筆ながら 貴社のご発展をお祈り申し上げます。 敬具 |
手書きが面倒なら、以下にPDF形式のテンプレートを用意したので、こちらをダウンロードして印刷すれば構いません。(氏名なども入っていないので、このまま印刷して使うことができます。)
退職届の作成についてよくある疑問
ここでは退職届を作成するにあたって、よくある疑問について回答します。
手書きでなくていいの?
「退職届のような書類は手書きにするべき!」という古い考えの方もいるようですね。ただ最近は、必要事項さえ書いてあれば印刷で構わないとする会社がほとんどです。
仮に会社のルールで手書きにして欲しいということなら、退職代行業者がその指示を会社から聞いている筈です。(そのルールに法的な拘束力は一切ないのですが…)その場合に限り、手書きで書くようにしましょう。
用紙は何を選べばいいの?
一般的なコピー用紙で構いません。そんな方はいないとは思いますが、わら半紙などを使うのはやめましょう。
封筒はどうすればいいの?
コンビニなどで白い封筒を用意しましょう。茶封筒はあまり好まれません。また可能であれば、表面に郵便番号を記載する枠がないものがより良いですが、該当する商品がなければ無理して探す必要もありません。
【参考】配達証明付き内容証明郵便で送る場合
これは退職を認めてくれない場合に、一方的に退職届を送る際にチェックしておきたい情報です。(詳細は、以下記事をご覧ください。)退職代行を使う際は、あなたが退職することを会社が認めている筈なので必要ありません。
配達証明付き内容証明郵便で退職届を送ると、会社に退職届を送ったことを郵便局が証明してくれます。配達証明付き内容証明郵便を使えば、あとで会社と「送った・送らない」の水掛け論をする必要がなくなるわけです。会社が受け取り拒否しても、あなたが退職届を「送った」事実は郵便局が証明します。
なお配達証明付き内容証明郵便で送る場合、退職届は会社に送付する「原本」の他、郵便局に保管される「謄本」と自分で保管する「謄本」の3通必要です。いずれも書き分ける必要はないので、退職届を3枚コピーして用意しておいてください。
あとは、用意した退職届や封筒を持って郵便局へ行けば、配達証明付き内容証明郵便での郵送を受け付けてくれます。
まとめ
退職代行の利用後に、退職届を作成・郵送するのは手間がかかりません。退職届自体は無料のウェブサービスを使えば簡単に作成できますし、封筒などの用意も難しくありません。この記事で説明した通りに実行すれば、たいして時間がかからないでしょう。